浴衣について

浴衣は自分で着る人、着せてもらう人、どちらもいらっしゃいます。
美容院に行けば、安いところだと3,500円位で着せてくれるところもあります。

私の場合、ごく親しい知人に浴衣の着付けをするのであれば、お金は頂きません。
浴衣の着方を教えるよりも、着せてあげるほうが早いと思うことから「浴衣が着たい」と言われれば「着せてあげますよ」となります。

着物の着方や着付けを教えている者の本音としましては、着物は無理でも、「浴衣ぐらいは自分で着れるわ」という方が増えてくれると、とても嬉しいんです。

最近の浴衣はカラフルですが、私の好きな浴衣は昔ながらの柄だったりします。
祖母が縫ってくれたこの浴衣は私のお気に入りの柄の一つです。

いまどきのものとは少し違いますが、着ていて落ち着きますし、生地がしっかりしているのでしわしわとかくちゃくちゃとかにはなりません。

これを仕立ててもらった当初は赤い博多織の半幅帯を合わせて、赤い鼻緒の下駄を履いてました。
もうずいぶん前の浴衣ですが、今でも着ています。

反物で買った時のことは今でも覚えています。
母と一緒に買いに行きました。色々見て色と柄が気にいってこれに決めました。
これでも当時はモダンな柄でした。

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浴衣の由来

浴衣はもともと、湯帷子(ゆかたびら)といって平安時代に貴族が湯あみをする時に着用したものとされています。湯あみとは今で言えば、お風呂に入ることを表します。昔の位の高い人は、薬草などを蒸してその蒸気を浴びることで汗を流したと言われています。その際に着用していたのが湯帷子(ゆかたびら)で、その流れを汲んだものが浴衣とされています。蒸気を浴びる行為ですから、私自身は、お風呂というよりは、むしろサウナに近いととらえています。

蒸気を浴びて汗をかくと、汗でぬれた湯帷子を脱ぎ、乾いた湯帷子に着替えます。それが数度繰り返されます。その際、湯帷子を着替えさせるのも、その準備、後始末をするのもお付きの人です。当然と言えば当然ですが、そうやって位の高い人が着せてもらっていた湯帷子が現在の浴衣になっているというのも、私にすればなんとも面白いと思うのです。

浴衣の別名

浴衣は別名「中型(ちゅうがた)」と言われます。それは、中型の型紙を用いて染められたところからその名がついているようです。

中型の型紙について、加筆しておきましょう。これは、型紙の大きさによる大形・中形・小形などの区別があり、浴衣を染める場合には中型の型紙が使われました。江戸時代には模様の大小によって大形・中形・小紋に分けられていましたから、そちらでの区別もあったようです。

ちなみに、中形の呼称は、浴衣だけでなく、布団地などにも使われていましたが、昭和初期以降はしだいになくなってしまって、現在では浴衣を指すようになりました。

ご年配の方の中には、浴衣のことを中型と言う方もまだまだいらっしゃるようですが、中型と聞いて、あ~、浴衣のことねってわかる人にお目にかかったことは、着物関係者以外ではまだいません。

浴衣の種類

浴衣は大きく分けて次のように分類されます。地染中形(じぞめちゅうがた) 地白中型(じしろちゅうがた) 差分中柄(さしわけちゅうがた)長板中型(ながいたちゅうがた) 有松・鳴海絞り(ありまつ・なるみしぼり)です。

地染中形は、模様の部分を染めずに地の部分だけ染めています。
全体に色がついていて模様の部分が白い浴衣です。

地白中型は、模様の部分だけを染めて、地の部分は染めていません。
白地で模様に色がついている浴衣です。

差分中型は、模様の部分に数種類の色が使われています。
最初にのせたこの写真の浴衣も差分中型です。

長板中型は、長い板に生地をはり、型紙を置いて、防染糊をへらで塗った後、藍染をしています。
表、裏が違った模様で染められています。

有松・鳴海絞りは、絞り職人によって、下絵に合わせて布に糸を括りつけられた後、染料につけて染色された浴衣です。

長板中型、有松・鳴海絞りに関しましては、改めて技法等のページを追加するつもりでいます。

浴衣一つとってみても、大変奥深く興味をそそられるものがたくさんあります。花火大会や夏祭りなど、浴衣を着る機会も増えてくるこの時期、ぜひ浴衣をお召しになって頂きたいです。

浴衣について、色々書きましたが、堅苦しいことは抜きにして、かわいらしく、また大人っぽく、キュートでおしゃれに浴衣を楽しんでみてください。

浴衣選びについては、また次の記事でご紹介していきたいと思います。

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