全記事に続いて、補正のお話しをしていきます。
教科書に書いてあったんです。
まずは自分の体形を知りましょうって…
余計なお世話だわって思いました。
長所、短所を的確に把握しましょうとも書いてありました。
ほんと、失礼な話だわってここでもやっぱり思ってました。
この文章書いた人ぜったい男の人だって思います。
着物は割と体形を隠してくれます。
とは言っても、二の腕とか、足とかのパーツは見えませんが、全体的なシルエットはくっきり出ます。
土台をつくって全体的なシルエットをきれいに見せる工夫は、着物の着方をマスターするのと同じくらい大事だということが、着物を着続けて何十年にもなる今頃になって、やっと納得できるようになりました。
「自分の体形を知りましょう」を余計なお世話だと思った過去は、少々間違いでしたね。
着物は、肩で着ると、女形のおっしょさんに聞いたことがあります。
男性であるのに、女性以上に女性を感じるシルエットは、肩のラインなんだそうです。
なで肩だと着物が似合うとよく言われますが、極端ななで肩は胸元にしわができやすいです。
また、コートを着た時に胸にしわが寄ることがあります。
いかり肩の場合も首周りにしわができますし、見た感じが、少々いかつい感じになってしまいます。
ここも補正をすることで優しい感じにすることが出来ます。
肩で一番多いのが、両肩の高さが違う人です。
これを書いている私も実は右肩がさがっていまして、写真を撮るときには今でもよく言われます。
「右肩ちょっとあげましょう」って。
普通の着物を着るときは左右のアンバランスはさほど気になりませんが、紋のある着物を着るときは紋の高さが左右同じにならないので補正をしたほうがいいです。
肩の補正には綿花を使います。着付けをするときには肩の上にのせますが、自分で着るときは和装ブラジャーの肩の部分に挟んでます。
胸元は、胸が大きい場合は和装ブラジャーで押える。
胸が小さい場合は、和装ブラジャーの下にタオルを巻いてボリュームを出す。
鎖骨が出ている場合は、綿花などをくぼみに置き、みぞおちにくぼみがある場合も綿花などで埋めます。
お腹が出ている場合は和装ガードルをはくといいのですが、注意したほうがいい点があります。
普段ガードルを付けていない人は、ガードルはやめておいた方がいいです。
着なれない着物を着る上に、普段使っていないガードルを身につければ、苦しさ倍増で大変なことになってしまうかもしれないです。
ウエストとヒップの差が大きい場合は、補正パッドにタオルを併用します。
タオルだけの場合は紐で落ちないように押えますが、補正パッドには大抵マジックテープがついていてワンタッチで止められるので使いやすいです。
背中は、肩甲骨の間がくぼんでると、帯枕が乗りにくいです。
腰(お尻の上)が凹んでいる場合も、帯のたれ先にしわがよりやすいです。
背中も腰もくぼんでる部分に綿花などで補正をするといいのですが、
ベターであって、ベストではないです。
気になるところ全てに補正をする必要はないです。
知識として知っておいても損はないかな、とその程度で十分です。
補整用に使っている綿花です。
薬局に売ってます。
補正に使うのはカット綿ではなく、大きな綿花です。手でちぎって使います。
はさみで切るのではなく、手でちぎります。
そうすると、おいたときぴったりフィットしてくれるんです。
まとめ
絶対に必要だと思う補正は、和装ブラジャーとウエストの補整です。
ウエストにはできれば補正パッドを使うと良いです。
プラスタオルですね。
補正をとりいれて、きれいな着姿で着物を着て下さい。
補正の役割は、着姿をきれいにするだけではありません。
補正をすることによって、体への負担も軽減できます。
私の補正は、どちらかというと身体の為を思った補正かな…
長く着てても平気なのは、補正があるからだと思ってます。