私が小さいころの浴衣は反物で売ってました。
出来上がりの既製品もあったのだと思いますが、おばあちゃんやお母さんが浴衣を縫うのは案外当たり前のことでしたし、既製品ではサイズが合わないから着れないと言われてました。
最近浴衣を反物で見ることは少なくなりました。
全くないとは言いません。
長板中型や有松絞りの浴衣は今でも反物で買って、自分サイズに仕立てます。
それでもやはり浴衣と言えば着物の形をしているものだと思っていらっしゃる方も多いようです。
少し前の記事では身丈の短い着物を着る方法を書きました。
その時に次は身丈の長い着物を着る方法を書くとしていましたが、少し間があいてしまいました。
大は小を兼ねるといいますように、サイズの大きな浴衣を着ることは出来ます。
ただそれをきれいに着るとなると少し工夫も必要になってきます。
いくつかポイントを押えていこうと思います。
浴衣の長い場合の裾線を決める時のポイント
裾線の長さはくるぶし程度に決めます。
浴衣が長いので裾線を決めるのがむずかしいというか、ややこしいです。
ここでのポイントは、裾線を決める時に浴衣を持つ位置です。
簡単に言えば、なるべく下の方を持ちましょう。です。
たったこれだけ?と思うかもしれませんが、こういうちょっとしたことをやるかやらないか、知ってるか知らないかで浴衣の着方や着付けはぐんと楽になるんです。
裾線が決まったら次のポイントは腰紐の位置です。
腰紐はなるべく高い位置、出来ればウエストくらいでしめましょう。
腰紐は腰骨の上でしめるのが一番楽な位置ですが、腰紐の位置が低いとおはしょりもそれだけ長くなります。
長い浴衣を着るときはおはしょりもどうしても長くなります。
長いおはしょりを処理するのは大変です。なるべくおはしょりを短くするために腰紐の位置を高くします。
ポイントの3つ目としては、伊達締と帯板を必ず使いましょう。です。
浴衣の帯の場合帯板はなくても大丈夫なものも多いのですが、着物の長い部分が集まるのがおはしょり付近です。
あまった物がゴロゴロしないように押える役目をするのが伊達締と帯板です。帯板はできればベルト付きの物がいいです。
上記の3つが長い浴衣を着る時のポイントです。
簡単なことなのでぜひやってみてください。
最近の浴衣は身長表示されているものが多いです。
浴衣の身丈はほぼ身長分ですから、浴衣を選ぶときは自分の身長に近いものにします。
5cmくらいなら身長より短くても大丈夫ですが、10㎝短いとおはしょりが出にくいです。
反対に長い場合も10㎝以上長くなると着にくいです。
既製品だとぴったりサイズはなかなか難しいですが、なるべく自分の身長に近いものが着姿もきれいです。