きものに使われる文様の分類

着物は直線裁ちで、その形は袖の長さを除けば全て同じ形をしています。
洋服は自由にデザインされ、自由に布を裁って縫い合わせることにより、様々なデザインができますが、着物は定型で同じ形です。
同じ形であるがゆえにその形の上に施される文様によって格や雰囲気が変わります。

制限のある中で美しさを最大限に引き出すことを追求した着物だからこそ、着る人も見る人をも魅了するのではないかと思います。
着物の上に展開される染色の技術により、様々な文様が描かれるようになりました。

昔から、文様は身の回りのあらゆるものが題材とされてきました。
その文様を大別してみると次のようになります。

スポンサーリンク

文様の分類

幾何文様(きかもんよう)
幾何学的、図形的にまとめられた文様です。
点、面、線で構成されています。

三角、亀甲、菱、縞、水玉、立涌 などがあります。

天象文様(てんしょうもんよう)
自然現象文様ともいわれます。
天体気象に関する文様です。

雲、雨、雪、月、霞、霰、星、日などがあります。

自然風景文様
初期に生まれた文様は自然文といわれます。

流水、山水、岩石などがあります。

意匠構成がすすみ写実的絵画的に自然風景をあらわしたものです。

茶屋辻(ちゃやつじ)模様、御所解(ごしょどき)模様などがあります。

植物文様
植物を文様としたものです。
着物の図柄としてはおそらく最も多く用いられています。

木、草、花などがあります。

動物文様
生物を文様としたものです。

鳥獣、魚、動物などがあります。

空想的動植物文様
想像上の動物、植物を文様化したものです。

鳳凰、唐草、天馬などがあります。

人物文様
人物が文様となったものです。

童子、狩猟人物などがあります。

器物文様
建造物、工具類、道具類、装身具や楽器などを文様化したものです。
身近な道具、装身具、楽器などを生活財文ともいいます。

文字文様
文字を文様としたものです。
多くは詩歌を用います。

その他、喜、吉、福、寿、夢、卍などもあります。

文様の種類はたくさんあります。
好みはもちろんですが、格や雰囲気も考えて着物を選ぶとワンランク上のおしゃれが楽しめます。

文様の表現法し

文様は様々ですが、その文様をきものの上にあらわすときに使われる技法もまた様々です。
その方法はいくつもあるのですが、大別すると以下になります。


手描き、型紙を使った染等で文様を染めます。


織物の組織により文様を出します。
金糸銀糸等を織り込む文様表現もあります。

縫(ぬい)
刺繍、刺子等の方法で文様をあらわします。

切りばめ
布を適当な大きさに切り縫い合わせて文様を表現します。
パッチワークのことです。

置(おき)
布を模様の形に切り別の布の上に置き縫いつけて模様を表現します。
アップリケのことです。
金箔を生地の上において文様を表現することも置の一つです。

染も織も更に細かく分類されていきますので、文様の表現方法はほんとうにいくつもあります。
自分の好きな文様の表現方法に出会えたら、それはとても幸せなことだと思います。

私自身、数多くの作品を見せて頂く機会がありましたが、その中でこれは好き、というものにもたくさん出あうことができました。
どれが一番というわけではなく、この時にはこれを着たいという着物がいくつもあるということです。

好みを決めつけずにいろいろ挑戦してみるのはいいと思います。
着物はお洋服と違ってそれこそ数十年でも着ることが出来ます。
そういう目で着物を見て、長く着られる柄や色目を選ぶといいと思います。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする