5月に入り長襦袢が単衣に変わりました。
5月は単衣の長襦袢、来月6月から9月まではうすものの長襦袢になり、10月になると再び単衣の長襦袢そして11月から翌年4月までは袷の長襦袢を着ます。
夏に向かっていくこの時期は暑くなり汗ばむ季節となりますので下着類はジャブジャブと洗濯をしたくなります。
繰り返しの洗濯に強く、洗濯機で洗えてしまうという点から単衣とうすものの長襦袢は化学繊維のものも多用してます。
「洗える長襦袢」「ウォッシャブル長襦袢」というネーミングはおしゃれな感じがしますが要は化繊の長襦袢です。
絹ものは手縫いで仕立てますが、化繊はミシン縫いです。
手で縫うほどのものではないと言ってしまうと良くないですが、洗濯機で洗うことやコストを考えるとミシン縫いのほうがいいように思います。
絹ものをミシンで仕立てるのはお勧めしません。
いいものはいい仕立てで着たいですし、手縫いの良さはミシン縫いにはやはりかなわないです。
この時期化繊の襦袢を多用すると書きましたが、化繊の長襦袢を着て、絹の長襦袢は着ないのかと言えばそうではありません。
絹の長襦袢はやはり違います。
暑さを減らすことも出来ますし肌触りも極上です。
特に夏場は絹の長襦袢の方が断然涼しく過ごせます。
洗える着物のいいところと悪いところ
長襦袢のことを書いてきましたが、着物にも洗える着物があります。
化繊の着物です。
ここで注意として書きますが、絹の着物が洗えないわけではありません。
丸洗い、とき洗い(洗いはり)は専門業者に出せばしてくれます。
この記事で書かせて頂いてます「洗える」というのは、家庭において洗える、洗濯機でも洗えるという意味での「洗える」です。
絹の着物も汚れたら洗いに出しますので、業者において洗うことは可能ですということを書き足させて頂きます。
洗える着物に話を戻しますが、いい場合、あまり良くないと思う場合、両方あります。
以前にも書きましたが、実際に私の知人はベルギーの片田舎(ご本人がそうおっしゃるのであえてこの表現を使わせて頂きました)で外国人のお友達とティーセレモニーを楽しんでいます。茶道です。
そこで着物を着ると大変喜ばれるとのこと。
ですが、ベルギーには絹の着物を洗ってくれる業者は無いので化繊の着物を着ています。
化繊の着物があってよかったと思います。
雨が降った時、旅行に持っていく時などは化繊がいいという方もいらっしゃいます。
私個人的な意見としましては、化繊の着物は着ません。
何枚か所有はしてます。
ですが、着ません。
日本にいれば汚れれば洗いに出しますから洗濯の心配はありません。
絹の着物には何とも言えない魅力があります。シルクの肌触りや感触、動いた時のしなやかな感じ、体にフィットして動くなめらかさ、表現はいくらでもあります。
絹の着物を普段からきていると、化繊の着物を着た時のごわごわ感とか、固さとか、通気性の悪さとか、そういうものがなんとなく気に障ります。
洗える着物の悪いところは、ここが悪いと言いきるものではないと思ってます。
ただ、個人的には絹の着物はとてもすばらしくて、確かにリーズナブルとは言い難いものではありますが、女性に生まれて日本に生まれて、絹の着物に袖を通さないのはもったいないと思います。
今はレンタルも主流になってきてますから着物を所有することなく着物を楽しむことも可能です。
贅沢品だという方もいらっしゃいますが、着物の楽しさや魅力は多くの方に味わって頂きたいです。