リオオリンピック閉会式に、小池百合子知事が着物で五輪旗を受け取ったのをテレビで見た時、すごくうれしかったんです。
着物をきてらっしゃるー!!!って感激しました。
着物が好きな方は、きっとうれしいと思われたんじゃないでしょうか。
テレビをパチリした写真です。
海外のメディアも絶賛してました。
私も、ステキだなーって思ったのに、ネットで小池百合子知事の着物の着付けが良くないって記事を見ました。驚きました。と同時に、非常に残念に思いました。
着物って着ているだけで、まわりの人も喜んで下さる、とても素敵なステキなアイテムなのに、なぜ酷評が出るんでしょう?
確かにね、着付けをお仕事にする人にとっては、気になる個所もあるのかもしれません。
でもね、それをあーだ、こーだと言うのは、悲しいです。
私も着物の仕事には20年以上携わってます。このブログにも何度か書いてますが、きれいに着ることはいいことだけれど、きれいに着るだけが着物じゃないんじゃないかなって思ってます。
着物を着ること自体がステキなことですよね。
批判や苦言を言う人って、きっとどこにでもいるんでしょうし、ああいった記事を載せれば、そこに食いつく読者もいるんでしょうね。
私は、着物が大好きです。
自分が着ることも好きですが、着物姿を見るのも大好きです。
たくさんの人に着物をきてほしいと思ってます。
着物を着るって、けっこうハードルが高かったりします。自分がそうでした。自分で着れなければ、着付けをしてもらわなきゃいけません。着付け代ってけっこうします。
じゃあ、自分で着れるように習いに行こうと思えば、授業料だってそれなりにかかります。
無料の着付教室もあるようですが、私はけっこうな授業料を払いました。
着物が着られるようになれば、着物が欲しくなります。これもピンキリですが、目が肥えてくると、高価なものに目がいってしまったりもします(笑)
そんな、こんなのハードルをクリアして、着物を着て人前に出る。
それだけで、もうこれってすごいことだと思うのに、そこで批評や批判をされるって、悲しすぎます。
日本人なのに、日本人だからなんですかね、着物に厳しすぎるわ。
私は、たくさんの人に着物を着てほしいと思います。
それは、着物を着てほしいんであって、きれいに着てほしいんではないんです。
みんなが同じように、きれいに着物を着てたら、それはそれで、制服みたいだし、ロボットやお人形さんがまとってるわけじゃないんだし、と思うわけです。
それぞれの人に個性があるように、着物の着方に個性があってもいいでしょ。
小池知事が、あのリオでオリンピックの旗を着物で振った。
そのことは、とてもとても、とても素晴らしいことです。
あれを見て、やっぱり着物っていいねって思って下さった方がどのくらいいらっしゃったでしょう。
「私も着物を着よう」と思って下さった方が、数多くいらっしゃったらいいのにと思ってます。
これを機会に、着物を着る方が増えてくれるといいなとも思いました。
小池知事の着付けの酷評、それ自体を批判してるわけではありません。お仕事でもあるでしょうから。でもね、悲しかった。ほんと、それだけです。
着物たくさん着ましょうね。
着ているだけではんなりと、自分もまわりもいい気分に出来る最強のアイテムですから。