マナーの中で大切な礼について、前回の記事で書きました。
礼は相手に対してするものですが、礼をすることによって自分自身の気持ちも改まったり、ひきしまったりして気分が良くなったりすることがあります。
よいマナーというのは見られて評価が上がるということだけでなく、それを知ってることによって自分自身の自信のようなものにつながったりもするんだろうと思っています。
マナーの授業の中で必ずするのが、部屋の入り方、出かた、座布団の使い方、コートの脱ぎ方や、履きものをそろえ方などです。
知ってはいるけど、やったことがない方もけっこういらっしゃいます。
一緒にやってみると、スムーズにはなかなかいかないことも多いです。
所作というものは、普段から気をつけてやっているとなんでもないことですが、普段やってない、やり慣れないことをやろうとすると緊張したり、失敗したり、ぎこちなくなったりするものです。
1人でエアーでやるのは恥ずかしいとは思いますが、たまに思いだしてやってみるといいんじゃないかしらと思います。
ふすまの開け方と部屋の入り方
ふすまや障子には複数建てがあります。
出入りする場合は、原則としては下座の戸を開閉して出入りします。
お客様を案内する時は下座ではなく中央のふすまから案内をして、自分も後から入ってふすまを閉めます。
お客様の人数が多い時は初めから中央のふすまを開けておきます。
ふすまの開け方
右のふすまを開ける場合。
ふすまの前に座ります。
ふすまの建てつけに近いほうの手、この場合右手を引き手にかけ5センチ位開けます。
開けたその手をふすまに沿っておろします。
床から20センチのところで止めて体の中央まで開きます。
手を持ちかえて体が入るくらいまで開きます。
右手で取っ手を持って少し開ける、右手を下げてふすまを半分あける、左手に手を変えて更に開ける。
左側のふすまを開ける場合は、左手で取っ手を持って少し開ける、左手を下げてふすまを半分あける、右手に手を変えて更に開ける。
という順序になります。
慣れていると一連の流れで出来る所作ですが、頭で考えながらやるとぎこちなくなってしまうということになります。
ふすまを開けたら軽く一礼して体の両脇の位置で軽くこぶしを握るようにしてたたみに指をついて両膝ですべるように部屋に入ります。
この所作を膝行(しっこう)といいます。
通常は跪座(きざ)の姿勢でふすまを開け、立って部屋に入ります。
部屋に入ったら蹴座の姿勢でふすまの方に向き、開けた時と反対の所作で閉めます。
右手で取っ手を持って少し開ける、右手を下げてふすまを半分あける、左手に手を変えて更に開ける。
では言った場合は、左手でふすまを半分までしめる、右手に変えて5センチ位まで閉める、とってを右手で持って閉めるの順です。
跪座の姿勢は、膝と足の指が畳についてる状態です。
足がしびれた時にかかとにお尻をのせるときの姿勢です。
マナーについては、引き続き書いていきます。