マナーについて 着物と礼

マナーは日本語で表現するなら行儀作法です。
マナーはただ単に規則や規律を守ることではなくて、相手を思いやる気持ちが伴った行動なのだと思います。
人間関係や社会関係を円滑に行うためにもマナーは大切です。

マナーがいいとか悪いとかいう表現をしますが、マナーの良しあしはその人の評価につながる場合も少なくはありません。マナーと教養は近しいところにあるようです。それは、学識や学殖だけでなく内面の豊かさも教養であるとされているからです。

外面を着飾っても、言葉遣いや所作があまり美しくないものであれば美しさを感じないこともあります。
また不快な思いを相手に与える場合だってあります。そうなるとトラブルに至ってしまうことも考えられます。

マナーは一朝一夕で身につくものではありませんから、日ごろの意識が大切になります。

美しい言葉
丁寧語、尊敬語、謙譲語が正しく使い分けられれば一番いいのですが、完璧には難しいかもしれません。
言葉使いにもTPOがあります。
会社なら、仕事の会話になりますし、パーティーならその場を盛り上げる会話のできる人が喜ばれるでしょう。
電話は相手が見えないだけに注意も必要です。

美しい言葉とは、TPOに合わせた言葉遣いで、相手の気持ちを組んだ会話が出来る言葉使いです。
着物を着ているときも、美しい言葉を使っている方が、着物姿がより素敵に見えることは間違いありません。

美しい動作
着物を着た時、姿勢が悪いとせっかくの着物姿がだいなしになってしまうこともあります。
無理のない動きをしなければ疲れてしまいますが、姿勢はきちんと正します。

立った時の姿勢
着物の場合、外股ではきれいには見えません。内またにする必要はありませんが、つま先を開かないようにするか、どちらかの足を少し前に出すようにするときれいです。

立礼

立礼には、会釈、普通礼、敬礼があります。

会釈は上体を15度くらい下げた状態です。
すれ違う時や、距離のある場合の挨拶等の時の礼です。

普通礼は上体を約30度下げた状態です。
一般的な例はこれにあたります。

敬礼は上体を60度ぐらい下げます。
丁寧なあいさつをする時の礼です。

座った姿勢
両足の親指だけを重ねて座ります。
背中が丸くならないように気をつけて、両手は指をそろえて足の上、自然な位置に置きます。

座礼
座礼にも立礼と同じく会釈、普通礼、敬礼があります。

会釈は両手の指先を揃えて人さし指と中指が触れあうように斜めに付き合わせます。
手の平は膝頭に着くようにして15度上体を傾けます。

普通礼は上体を約30度下げます。
通常の挨拶をする時の礼です。
指の第二関節までを畳につけ、手の平は浮かせてます。

敬礼は上体を深く曲げます。
手のひら全体をたたみにつけます。
体を倒す時も起こす時もゆっくりと動かし気持ちを込めて礼をします。

礼にはじまり、礼に終わると言われるように、礼は大切なマナーの一つです。
着物を着ていても着ていなくてもマナーは大切ですが、着物を着た時にはよりしっかりマナーを意識して外面も内面も美しい人でありたいと思います。

次回も引き続きマナーについて書かせて頂こうと思います。

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