6月の着物は単衣仕立(ひとえじたて) 帯は夏帯?冬帯? 長襦袢の半衿は?

6月に入りました。
時期的には夏の一歩手前ですが、世の中はかなり暑いです。
テレビのニュースでも列島各地で最高気温が観測史上最高を更新した地域がいくつもあるとお天気キャスターが言ってました。

こんなに暑いと洋服であればもう夏服を着ている方もたくさんいます。
半袖のTシャツに半バン姿もよく見かけます。

着物はどうかと言いますと、洋服と違ってそこまでファジーではありません。
しきたりや決まりがあって、6月には単衣仕立(ひとえじたて)の着物を着用します。
ですが、このしきたりや決まりも地方によって違いがあります。

単衣の着物に冬帯を合わせるのが関東、関西は単衣の着物には夏帯をしめます。
長襦袢や帯揚、帯締などの小物は帯に準ずることになっています。
ですから、関東では単衣の着物には単衣の長襦袢、長襦袢の半衿は冬物、帯揚も帯締も冬物を使います。
関西は単衣の着物には薄物の長襦袢、長襦袢の半衿は絽、帯揚、帯締は夏物を用います。

私は関西に住んでいますので、6月には単衣の着物に夏帯をしめます。小物は帯に準ずるので夏物です。
今日6月1日から着物が変わりましたから、昨日は長襦袢に絽の半衿をつけました。
下着も夏仕様の物に変えました。

下着には決まりはありません。
肌襦袢、裾よけなどは夏冬兼用となります。
最近は上下がわかれていないワンピース式の下着も多く販売されてます。私も普段はワンピース型の下着を着用することが多いです。

時代と共に新しい繊維が世の中に現れています。
今や冬の必需品となったヒートテックもその代表だと思います。暑い季節には冷感素材も出てきました。
着物の下着にも最新の繊維が使われるようになってきています。

例えば足袋。
冬になると寒いのでブーツを履きます。ですが着物姿のときは寒い冬でも履物はぞうりです。
寒い外気の中を足袋一枚で歩きますから当然足元は冷えます。
少し前までは寒い時期にはネルや内側がボアになった足袋が冬用として販売されてましたが数年前からヒートテックのような暖かい素材の足袋も出てきています。
足袋だけではなく、和装のあたたかインナーもあります。

この暑い時に暖かい素材の話は少し暑苦しかったですね。すみません。

足袋の話に戻りますが、夏仕様の足袋も存在します。
麻の足袋です。夏に麻足袋を履くと気持ちがいいです。
麻素材は肌襦袢や裾よけにも使われています。
おすすめは麻のステテコです。以前にも書いたと思いますが、夏の着物での外出の際はこの麻のステテコは私の必需品となっています。

最後にまとめとして書かせて頂くと、単衣には夏帯でも冬帯でもかまいませんが、夏帯にすれば小物を全て夏ものに、冬帯にすれば小物を全て冬ものにということです。

プライベートや個人で着る場合には、それこそどちらでも差支えないということになりますが、グループや何かの会、お稽古事や集まりで着る場合は、主催者側の方に夏帯か冬帯かどちらがいいか尋ねてみるといいと思います。

ちなみに夏物というのは透ける素材や絽目と言われる穴のあいたものになります。

写真は絽の帯揚の上にレースの帯締を置いて撮りました。

絽目がどうして出来るのか、どのようにして穴があいているのか、そんなこともまたの機会に書かせて頂こうと思います。

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