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きものを仕立てる時、呉服屋さんや、呉服売り場の方が寸法を測ってくれるので、特に自分で自分の寸法がわかってなくても、大丈夫ですし、そんなに問題ではありません。
ですが、着物の寸法の割り出し方を知っていれば、出来上がってきた着物の寸法があっていなかったということは防げると思います。
着物の寸法には、身長をもとに割り出す部分、腰回りをもとに割り出す部分、実寸を採用する部分、
標準寸法というものを使う部分があります。
基本は、縦の長さは身長から計算しますし、横の長さは腰回りから計算します。
身長をもとに割り出す着物の寸法
身丈(みたけ)
身長と同寸、または身長プラスαです。
着丈(きたけ)
身長X83/100が基準です。
体形により多少加減します。ふくよかな場合や、バストが大きい場合は長めになります。
衿下寸法(えりしたすんぽう)
各自の好みの腰紐の位置から裾線までを測り、その長さから3~4㎝引いた寸法です。
身長の1/2内外です。長くても82cmから83cmくらいにします。
袖丈(そでたけ)
身長の1/2を基準にします。年齢、きものの格、好み等によって加減します。
腰回りをもとに割り出す着物の寸法
全体の必要身幅=腰回り+前腰幅+ゆるみ(6cm)
前腰幅
腰回り/2-6cm
後ろ幅
{(腰回り-前腰幅)+ゆるみ6㎝}/2
前幅
前腰幅-衽幅
実寸を使う着物の寸法
裄丈
手を斜め45度に上げた状態で測ります。
背中の中心、首と背中の境目あたりから、手首のぐりぐりまでを測ります。
ただし、反物の幅を考えると、68cmくらいまでにとどめます。
裄は、肩幅と袖幅を足した長さです。
肩幅と袖幅は同寸にする人も多いですが、出来れば少し差をつけたほうがきれいです。
差をつける場合は、袖幅の方を少し長くします。
肩幅より袖幅の方が1~2cmくらい長いほうが、見た目がきれいです。
標準寸法を使う着物の寸法所
袖口:6寸
袖付:5寸5分~6寸
衽幅:4寸
衿肩明:2寸2分~2寸4分
身八つ口:3寸5分~4寸
合褄幅:3寸5分
衽下がり:6寸
衿幅:中心1寸5分、衿先2寸
くりこし:5分~8分
寸法はあくまでも目安です。
実際には体形によって若干変わってきます。
間違いのない採寸方法は、実際に着物を着てみることです。
ある程度身体に合っている寸法の着物を着てみて、寸法の増減をしてみると間違いが減ります。
特に、裄や着丈を測る時は、着物を着てみて、その増減を測り、着てみた着物寸法に増減を加えた寸法を着もの寸法とするといいです。
長襦袢もそうですが、特に雨コートを作る時には帯付きの上から着てみて、寸法を測れば、出来上がってこんなはずじゃなかった、なんてことが未然に防げます。
大事で高価な買い物です。
細かいところまで納得して求めましょう。