きものの種類 いつ着る?どこで着る?誰が着る?正礼装の着物編

着物をよく知ってる年代の方や、お若くても着物の知識を持っていらっしゃる方であれば、着物の種類はだいたいわかりますが、着物が身近ではなくなった世代のお母さん、そしてそのお嬢さんたちは、振袖はなんとなくわかるけど、それ以外の着物は、あんまり聞いたことがないし、違いがわからないとおっしゃる方も少なくありません。

着物の種類をきちんとまとめてみようと、前から思っていましたが、なかなか重い腰が上がらずにいました。
が、先日きもののことについて質問を受けたことがありまして、わからないって、そういうことなんだよねって、猛反省したので、今日は着物の種類ごとに説明しようと思います。

振袖
ミスの正礼装として本振袖と呼ばれる着物があります。
模様付けは絵羽模様の他、無地やぼかしなど色々です。
本振袖の袖の長さはくるぶしまでです。
もともとは、襲(かさね)がついていて、尚且つ5つ紋付ですが、現在は襲や紋は省略されています。
本振り袖は、花嫁さんのお色直しの衣装として着られています。

本振袖ではない振袖は、略礼装になります。着るのはミスです。
振袖には、大振袖、中振袖、小振袖があります。これは袖の長さによって名称が変わります。
袖の長さが、くるぶしまであるものを、大振袖、ふくらはぎまであるものを、中振袖、膝あたりまでの長さのものを小振袖と言います。

格の違いを表すのが、振袖と本振袖、
袖の長さの違いを表すのが、大、中、小で区別される、大振袖、中振袖、小振袖です。

振袖はミスが着るものですが、パーティーや舞台衣装としてなど、ミセスが着る場合もあります。

留袖
ミセスの正礼装です。留袖は5つ紋付で、襲(かさね)がある着物です。留袖には黒留袖と色留袖があります。
色留袖は、襲や紋の数を端折る場合があります。端折った場合は正礼装になります。
端折らず、襲と5つ紋付であれば色留袖は黒留袖と同格の正礼装の着物になります。

5つ紋は背紋1つ、袖紋2つ、抱紋2つの5つです。袖紋は後ろ袖についています。抱紋は、両胸にあります。
留袖の模様は裾模様です。江戸褄後掛模様(えどづまあとがかりもよう)と言われる、上前から後ろ身頃そして下前へと模様が続いている模様が代表的です。江戸褄後掛模様は大江戸褄模様(おおえどづまもよう)ともいわれます。

その模様付けから、留袖を江戸褄ともいいます。

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色留袖も基本的にはミセスが着用するものです。一つ紋や三つ紋身の色留袖は、身内以外の結婚披露宴などに略礼装として着用します。
未婚の女性が絶対に着用してはいけないということではありませんが、基本はミセスの着物となります。

次回は略礼装を中心に書いていきます。

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