大は小を兼ねると言いますが、着物のサイズがあまりにも大きすぎると着にくいものです。
よくいらっしゃるのが、お嬢さんも着れるように、長め、大きめに着物を仕立てるお母様です。
その気持ち、よーくわかります。
買うならば、一人よりも、二人、いやもっとたくさんで共有して着れたほうが、よいですものね。
仕立て直しをすると、お金もかかることですし、大きめに作っておけば自分以外の誰かも着れる。
実に合理的な考えではあるんですが、
サイズの合ってない着物は、着にくいだけではなく、着姿がきれいに見えないこともあります。
私は何度も、きれいに着なくてもいいと書いてますから、そこは矛盾してるかもしれませんが、わざわざきれいに着れない物をつくらなくてもいいんじゃないかなって思うんです。
個人的にそう思うのであって、否定してるわけではありません。
反物を買って仕立るならば、購入先できちんと寸法を測っってもらいますね。
一度はきちんと、出来れば実店舗で知識のある人に実寸で測ってもらって着物の適正寸法を割り出してもらうのがベストです。
教室では、採寸の授業があります。
実際に寸法を測り、適正寸法を割り出す授業です。
リサイクルショップやレンタルショップの着物を利用する方もいらっしゃるでしょう。センチメートル表示しているところもありますが、尺で表示されているところもあります。
セミオーダーで仕立てるお店もあるようですので、ある程度のサイズを知っておくと着物選びの失敗が少なくなると思います。
着物のS・M・Lサイズについて触れていきます。
これは、着物のサイズ表の一例です。
店舗によって、サイズ表記が異なるようなので、実際のお店でサイズは確認したほうがよさそうです。
覚えておいた方がいい箇所
身丈
身丈は、ほぼ身長分です。
ふっくら体形ならば、身長分+アルファ―が必要です。
身丈が自分の身長より短ければ、その着物は自分にとって短いので、おはしょりがきれいに出ません。
前腰幅(上前幅)前幅+衽幅
前腰幅=腰回り÷2-6㎝
腰回りは、ヒップ、あるいは太ももの一番太い部分です。
前幅
前腰幅×3/5 前腰幅の5分の3です。
衽幅
前腰幅×2/5 前腰幅の5分の2ですが、ここは標準寸法を使うので4寸です。
裄 手の長さです。
腕を斜め45度に下ろし、首の後ろのグリグリから手首のグリグリまでを測ります。
きものの名称についてはこちらの記事で書きました。
⇒ きものの名称
私たちは、通常㎝を使いますが、着物の世界では、尺を使います。
1尺 は10寸
1寸 は10分
1分が約4㎜弱です。
ということは、一寸法師の身長は約4㎝弱ということになります。
ちっちゃいですよね。
身幅が広すぎるとどうなるのか?
身幅が狭いとどうなのか?
寸法の合わない着物がなぜ良くないのか?
そんなお話も、今後書いていきたいと思います。