着物について整理をするための記事です。
きものは長い間その形を変えていません。
多少の違いはあるものの、着物の着方も変わってはいません。
日本の民族衣装である着物について整理しながら書いていこうと思います。
私たちがきものと呼んでいるものの正式名称は長着です。
そして長着の下に来ているものは全て下着となります。
十二単という衣装があります。
皇室の儀式の際テレビでご覧になった方も多いと思います。
その十二単と今の着物はずいぶん違います。
ですが今の着物は十二単よりもっと以前の装束がルーツであり、十二単も今私たちが着ているきものにつながっていることも確かなことです。
長着について
長着とは、私たちが通常「きもの」と言っているものです。
和装の衣服の総称が「きもの」ですから、帯や帯締、帯揚等の小物、長襦袢、肌着、足袋にいたるまでの全てのものが着物です。
着物は着る物であるので衣服の総称となります。
長着が一番上に着ているものです。
ここでは、長着としてお話ししていきます。
まずは十二単のお話しを少ししていこうと思います。
これはお雛様ですが、衿元を見て下さい。
何色かの色が重なっています。
これは襲色目(かさねいろめ)と言われます。
種類はいくつもあります。季節によって色を変えたりして重なる色彩のグラデーションを楽しむためのものです。
この十二単のなかに、私たちが現在着ている長着の原型があります。
一番内側に白い衿が見えます。
小袖と呼ばれるもので、もともとは下着です。
昔豪華だった衣装の上に着ていたものが時代と共にだんだんと省略されていきます。
内側に着られていた小袖が表面に現れたのは室町時代です。
表面に現れることによって色がつけられ模様が施され今の形になっていきます。
これは聞いた話ですが、明治に入り西洋文化の到来とともに着物よりも活動的なドレスに人気が集まり、やがて人々は着物を着なくなっていきました。
当然今まで売れていた着物が洋服にとって代わられて売れなくなります。
呉服業界は衰退の途をたどります。
そこで呉服業界は生き残りをかけて着物の価値観を変えていきました。
普段着として着られていた着物は洋服にかわりました。
着物は普段着ではなくフォーマルとして、さらに高級品としての位置づけをしました。
単価を上げることによって着物業界が生き残ってきました。
らしいです。
今でも着物は高いです。
ただ、最近は着物人口が増えてきてリーズナブルなものも増えてきています。
着物の2分化の時代が着ているように思います。
フォーマルや振袖、留袖などの高価なものはレンタルで、普段に着れるカジュアルな着物は比較的リーズナブルで。着物もそんな時代が当たり前になってくるのかもしれません。
それでもいい素材の小紋やお値段は高くても紬や絣などの織の着物にはパワーと魅力があります。
上質なものを身につけると気分も当然いいです。
今回は長着についてかきましたが、きものは衣服の総称です。
帯や下着、小物についてはまた書かせて頂きたいと思います。