のしめは、祝い着とも言われます。
お宮参りの際に使う着物です。お宮参りは生後一月ぐらいが一般的ですが、地方によって決まりごとの違いがあり、百日参りや、お食い初めなど、しきたり、地域の風習・慣習などによってそのお参りの仕方も変わります。
赤ちゃんの健やかな成長を願ってのお参りですから、それに近い日で家族の都合のよい日、お日柄のよい日を選んでお参りするのが一般的です。
赤ちゃんの祝い着は、基本、実家から贈ります。おばあさまが抱いて、お母様と一緒にお参りをすることが多いようです。これは産後の母体への思いやりからと言われています。
のしめは、着るというより、掛けると言ったほうが正しいかもしれません。
赤ちゃんを抱いて、赤ちゃんの背中側から赤ちゃんを抱っこしている人の背中に紐をかけて結びます。その際、片方は肩から、もう片方は脇を通してます。
掛け着やのしめ、祝い着と呼ばれる赤ちゃんにかける着物の他、赤ちゃんが祝い着の下に着るベビードレスなど、そして帽子とよだれかけ、御守り、犬張り子、でんでん太鼓などの縁起物が一式となります。
今回は、のしめのたたみ方について説明していきたいと思います。
のしめのたたみ方 写真
着物をたたむ際は、衿を左側に、裾を右側にしておきます。のしめの場合も同じです。
長襦袢とのしめを重ねます。
写真は着物一枚ですが、長襦袢がある場合長襦袢とのしめは重ねて一緒にたたみます。
最初にたたむのは、手前の脇縫いの部分です。
次に、向こう側の脇縫いでたたみます。
この順番でたたむと、着た時の打ち合わせと同じ方向になります。
下前と上前が正しくたためます。
次に、紐をたたみます。
のしめの下前の紐、のしめの上前の紐、長襦袢の下前の紐、長襦袢の上前の紐と紐は全部で4本になります。全て一緒にしてたたんでしまって大丈夫です。
次に袖をたたみます。
手前の袖をたたみます。
向こう側の袖は、下側に折ります。
写真ですと、たたみ側に折っています。
袖をたたんだ状態です。
裾から折ります。
たとう紙の大きさにあわせておっても大丈夫ですが、基本は裾から半分におり、さらに、その半分におります。
のしめは、お宮参りの初着として使った後は、仕立て直しをして、3才の七五三の着物としてきることができます。
呉服屋さんなどの、のしめを買ったお店に相談するのが一番いいと思います。
着れるのは、三才までです。サイズ的に五歳や七歳はきることができません。
三才の男の子なら、袴を合わせます。三才の女の子なら被布を合わせます。
のしめを初めて使う時は、仕付け糸をとりますが、のしめには、糸で縫ってある場所がしつけ以外にもありますので、必要な糸までとってしまわないように気をつけます。
わかりにくい場合は、着物の知識のある方に聞いてみることをお勧めします。