着物の手入れと収納

着物は3代受け継ぐことができるといいますが、それは、手入れや管理をきちんとしていた場合です。
着物は決して安いものではありません。その着物をいつまでも良い状態で保つには、手入れと保管の仕方を知っておくことが大切です。

着物を大切に扱うと、着る人やそれを見た人をいつも喜ばせてくれます。
少し面倒な作業ではありますが、そこを怠らずにおけば、着物はいつまでも宝物でいてくれると思います。

長く箪笥の引出しに入っていた着物を着る前の準備として、日の当らない風通しの良い部屋に干しておくことをお勧めします。最近は臭いの無い防虫、防湿剤もありますが、防虫剤の臭いがついている場合もあります。
防虫剤のにおいは、思った以上にするものです。干しておくことで臭いを飛ばすことが出来ます。
また、干すことによって、軽いしわも伸びます。
深いしわや、たたみじわが目立つ場合には当て布をしてアイロンをかけておきます。

着物を着た後は、着物ハンガーにかけて部屋の中に干します。帯や、小物にも体温が残っているので、一緒に干します。干す時間は1時間位で大丈夫です。長く干してしまうと着物の型崩れの原因になるので、長く干すのはよくないです。同時に汚れのチェックをします。

衿、袖口、裾、上前は特に注意して見ます。
リグロインや衿あかとりなどはありますが、昔と違って着物のお手入れを自分ですることはほとんどないですね。
次に着る機会がすぐにないのであれば、丸洗いをしたほうがいいと思います。

着物をよごしてしまったら
外出先で食事の際などに着物を汚してしまった場合、応急処置はハンカチを濡らしてふきとるといいのですが、かえってシミを広げてしまうこともあります。
最近の着物は、パールトーン加工やスコッチガード加工がしてあるので、シミをつけてしまったら、何もせずにそのまま専門の業者に出したほうがいいと思います。

シミ取りグッズもいろいろありますが、昔と違って、今の汚れは単純ではない場合が多いです。
自分ではさわらない。これが一番なのかもしれません。

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きものの収納

着物や小物を収納する場合、種類別、季節別、素材別、材質別などに分類しておくと、次に着る時にも便利です。
着物の大敵は湿気です。着物の仕立てをくるわせ、カビの原因にもなります。

着物をしまう一番適しているものは、やはり桐箪笥です、

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今は見かけることがすくなくなりましたが、茶箱も湿気に強い収納箱です。
深いので、下の物がとりにくいという欠点はありますが、着物や衣服の保管には便利な物です。

プラスチックや紙のBOXも悪いわけではありません。長期にわたっての保管には向きませんが、すぐにまた着るものの保管には便利です。

着物を収納する場合、必ず防虫、防湿剤を入れます。
ナフタリン系、パラジクロール系、樟脳などがあります。どれも一長一短があります。
気をつけなければいけないことは、2種類以上を一緒に使わないことです。化学反応を起こして水分が発生することがありますので、かえって着物を汚します。

昔と違って、今はほんとに便利な防虫防湿剤がありますから、和服用の物を使うといいと思います。
揮発したガスは空気より重いものが多いので、防虫剤を入れる際は、着物の下ではなく、上に置くように入れるほうが効果を発揮します。

めんどくさいと思われる作業もありますが、高価で大事な着物です。
ひと手間も、ふた手間もかけて、手入れ保管してあげましょう。

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