着物の技法

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博多織 よこ方向の畝なのに「たて畝織」ってなぜ?

博多織の名の通り博多を中心に織られています。九州の福岡が主な産地です。博多織は帯地が中心で、その特徴はよこ方向に畝が現れたたて畝織です。よこ方向なのにたて畝?始めて聞いた時には、先生間違ってるなどと失礼なことを思いました。今でもややこしいと...
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紫根染(しこんぞめ)の着物

紫根染のきものは私の好きな着物の1枚です。東北南部地方で染められる紫根染は茜染(あかねぞめ)と並び天然の植物染料で染められたとても素敵な染物です。この二つの草木染はなんとなく対になってるように思えます。姉妹とか親せきとか、私の中ではそんな印...
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村山大島は大島に似ていますが奄美大島や鹿児島の大島とは違います。

大島と言えば知らない人はいないと言われるくらい織の着物の中でも有名な着物です。現在の大島は紬糸ではなく生糸が使われているので、ここでは大島紬と言わず、「大島」と表現させて頂きます。この大島にとてもよく似ている織物があります。それが村山大島で...
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糸目友禅と本友禅と無線友禅と… たくさんあります

友禅のお話しをしてきましたので、補足の意味でこの記事をかきます。友禅には三大友禅とされる「京友禅」「加賀友禅」「東京友禅(江戸友禅)」があります。これは友禅の種類です。産地によって名前も技法も変わります。これらにたいして、「糸目友禅」「本友...
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友禅について 手描き友禅の工程

友禅には手描き友禅と型友禅があります。手で描いたものと型を使ったものは全然違って見えるだろうし、見分けるのはいとも簡単と思われがちですが、中にはよくよく見ないとわからないものもあります。騙そうとか紛らわしいとかそういうことではなく、どちらの...
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染の着物ができるまで 友禅染のきもの

前回は織の着物として、紬の着物が出来るまでを書きましたので、今回は「染の着物」について書かせて頂きます。染の着物の種類も非常に多く、技法も多種多様です。正礼装や略礼装と言われる格の高い着物は全て染の着物です。着物の格の違いは、柄づけの違いで...
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紬の着物ができるまで

きものには織の着物と染のきものがあります。織の着物は先染織物、染の着物は後染織物といわれ、その違いは目で見ても、着ていても風合いや心地が違います。どちらもそれぞれの良さがあり、染の着物が好きという人もいれば、私は織の着物の方が好きという人も...
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繭について きものができるまで

お蚕さんは桑の葉を食べて成長します。1~3mm程度の体長がたった25日間で約1万倍の大きさに成長します。こんなに成長する生き物は蚕しかいません。ここからしても神秘的な生物のような気がします。桑の葉を食べて成長し、脱皮する・それを4回繰り返し...
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着物ができるまで 

着物は高いと世間一般では思われています。私たちのおばあさんやひいおばあさんの時代は着物で生活している人がたくさんいました。もっとそれ以前になりますと、洋服などない時代がありましたから日本人は着物で生活をしていて着物は日常着でした。日常着です...
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型染めの着物 紅型(びんがた)

あまりにも有名な紅型、私も大好きな染です。とても高価なものですが、その価値は十二分にあります。紅型は琉球王府の保護のもと発達してきた染物です。琉球王府、首里、浦添を中心に女性の礼装として着られ、また神事に関する古式の服装として染められたのが...
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型染めの着物 南部型染

武家の裃や袴、小袖に用いられた図柄が、南部古代型染の始まりです。南部氏の家紋・向鶴、千羽千鳥、南部萩をはじめ、伝統的な模様は130 種類以上あります。着物だけでなく、帯、のれん、テーブルセンター、袋、小物類と様々な方面に応用されています。南...
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型染の着物 長板中形

長板中型は正式名称を「長板本染中形」が正式名称です。長板中型と言えば浴衣のことで、江戸時代から続く伝統ある技法で染められています。片付けには長板を使います。染料には植物藍を用います。長板中型が一般的な浴衣と違うところは、生地に厚みがあること...
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型染の着物 注染中形

中型は浴衣の別称です。浴衣は中形の型紙で藍染されたところから中形ともよばれるようになりました。中形が浴衣のことだとわかるのはごくごく一部の方かもしれませんが、昔からある浴衣の染め方の話を知ったら、浴衣のことを中形というこの呼び名もぐっと近い...
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型染の着物 江戸小紋の魅力

困った時の江戸小紋私が着付けを習い始めた頃から先生方がそうおっしゃってました。私が講師になってから20年以上になりますが、今でも言ってます。「困った時の江戸小紋」と。何を着ていこうかな?何を着たらいいんだろう?こんな時はどの着物がふさわしい...
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型染の種類 型友禅の技法

型染めは型紙を使い生地の上に染料を混ぜた糊を置いて染める技法です。その種類はいくつかあり、手で染めるものから機械で染めるものまで多種多様です。和服地としての型染めにも機械染めと手染がありますが、ここでは手染の型染めについて書いていこうと思い...
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夏の着物 透けてる部分はどうなっているの?

6月に入り単衣の着物に変わったと同時に、関西では夏帯をしめますので、長襦袢と帯揚、帯締も夏ものに変わりました。夏ものはうすものともいわれ、単衣の着物ではありますが、6月と9月に着る単衣とは生地が違います。うすものというのは透ける素材です。透...
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型染のきもの

型紙を用いて白生地に文様を染めることを型染めと言います。型紙の他に版木を用いて染めるものもあり、こちらもやはり型染めになります。手で描くのが手描染、型紙を使うのが型染ですが、型染めにもいろいろ種類があります。型紙捺染捺染はなっせん、又はなせ...
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染色と染物の違いは? 

着物は袖の長さを除いては、同じ形状をしています。お洋服のようにシルエットが違ったり、裁ち方や縫い方がたくさんあるわけでもありません。着物は柄づけによって格に違いがありますし、柄によって好みや着る場所、着る季節が変わります。もちろん和服地の素...
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高機 手織機の構造

前回の記事で、手織機のことを書きました。その中で、地機について書きましたので、この記事ではもう一つの手織機である高機(たかはた)について詳しく書いていこうと思います。高機は、絹機ともいわれました。その理由としては、昔は木綿や麻を織るのに地機...
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織機について 

織物は織機で織られています。手織機と動力機があります。着物は手織りで織られているかと言えば、そうではなく、紬はほぼほぼ手織機で織られていますが、後染めの着物に使われる白生地は機械で織られます。製織とはあらかじめ準備した多数の経糸を並行に機台...