会席料理のマナー 吸物の頂き方

前菜の次に出てくる吸物
会席料理の吸物は蓋つきのお椀に入っています。
お椀の蓋をとるところからマナーが始まります。

お吸い物の頂き方はまず蓋付きお椀の蓋の開け方に始まります。
さらに、お椀の持ち方、そしてお箸の持ち方と知らなければ出来ない作法がたくさん出てきます。

お椀の蓋の開け方

お碗の左にを添えます。
蓋の上の部分、糸底を右手の親指と人差し指でつまみ、他の指を添えます。
手前を持ち上けて「の」の字を書くようにまわして右に傾けます。
傾けて雫を落としたら、左手、右手と蓋を持ち直して、逆さまにしてお椀の右側に置きます。

お椀が左側に置かれている場合は、蓋を逆さにして左側に置きます。

お吸い物の頂き方

お椀の蓋を置いたら吸物のお椀を持ちます。
その際、両手で持って、取り上げます。
左手の親指はふちにかけ残りの指は底の部分を押さえるように横から持ちます。
右手は側面に添えます。

お吸い物を頂くときは、まずお椀を持ってから箸をとります。

お椀を左手で持ったまま右手で箸を取ります。
取った箸をお椀を持っている左手の中指と人差し指の間に挟みます。
右手を箸の上(右)に移動させてから箸の下から持ち直して食べる時の箸の状態に持ち替えます。

お吸い物を頂きます。
具は箸で頂きます。かきこむように食べるのはNGです。
おつゆはお椀を口につけ、音を立てないようにいただきます。
お椀の中の具とおつゆとを一緒に飲み込むのはマナー違反です。

汁を飲むときは箸先をお椀の中に入れて飲むのがマナーです。

飲み終わってお箸とお椀を置く時は、お椀もお箸も持つときの逆の順番です。

食べ終わったら蓋をします。
その際、蓋は出てきたときと同じように閉じておきます。
蓋を裏返して閉じたり、すこしずらして閉じたりすることは間違いです。
マナー違反となるだけではなく、器に傷などがつくこともありますので気をつけましょう。

吸物を頂く順番は、
蓋をとる、お椀を持つ、箸を持つ、頂く、箸を置く、お椀を置く、蓋をする。
ということになります。

茶道をされてる方なら、この作法ご存知かもしれませんが、一般的に吸物の頂き方をご存知のかたは少ないと思います。
家庭で蓋つきのお椀で味噌汁やお吸い物を頂くことはまあないと思いますから、このマナーはまさに和食のマナーです。

やってみると、手がつりそうになったという声も聞きました。
知らないと出来ない所作ですし、やり慣れないとぎこちなくなる所作でもあります。
和食を頂く時のマナーはそんなことが多いとも言えますが、これをスムーズに出来るようになればひとまわりその人の幅が広がるんじゃないかと思います。

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